カーナビや高速道路に表示される『◯㎞渋滞』という文字。
人がずっと見ているわけでもないのに、どうやって交通状況を調べているのか、気になったことはありませんか?
実は、送信機から受信をしているもの、人の手によってお知らせをされているもの、みなさんのスマホのGPSから割り出しているもの、と方法はさまざまです。
今回の記事では、渋滞情報を具体的にどうやって収集しているのか。
渋滞の基準、渋滞の種類や予防法まで解説します。
どこから渋滞になるの?
帰宅ラッシュで道が混むことなんて、しょっちゅうありますよね。
その『日常的な混む』と『渋滞』の違いは、基準があるのです。
NEXCO(ネクスコ)という、全国のサービスエリア・パーキングエリアを管理している会社によると、
『自動車が40km以下で低速走行や、停止を繰り返す状態』
この状態を『渋滞』と認識しています。
つまり、これに当てはまれば日常的な通勤ラッシュも『渋滞』と判断されることになります。
渋滞情報はどうやって調べているの?
では「40km以下で低速走行や、停止を繰り返している」というのはどこで判断しているのでしょうか。
ここでは、カーナビと高速道路での調べ方を解説します。
カーナビはVICS(ビックス)から受信している
VICSとは、感知した渋滞状況などをリアルタイムにお知らせしてくれる、カーナビ向けの通信システムです。
カーナビへの受信の方法は主に3つです。
①電波ビーコン:高速道路に設置されている
②光ビーコン:一般道路に設置されている
③FM多重放送:NHKとFMの放送エリア内で受信される
それぞれ◯㎞の範囲を近赤外線で……といったかんじで、受信の範囲と、お知らせの送受信方法の特徴に違いがあります。
でも『ビーコン』って聞き慣れないですよね。
ビーコンは道路全般に設置されている、無線の情報提供システムです。
信号ではなく、電柱でもない、道路上に『 L 』を上下反対にしたような棒状のものを見かけたら、それがビーコンです。
カーナビの渋滞情報の受信は【車が通る(送受信)⇄VICSセンター(情報を処理・提供)】という流れで情報を届け合っているんですね。
計測器によって判断している
高速道路には『トラフィックカウンター』という計測器も設置されています。
首都高ではおよそ2km間隔で設置をされ『何台通ったか』『大型車なのか小型車なのか』『速度は何㎞だったのか』をタイムリーに識別をしています。
ここでの速度は、渋滞を判断するためのもので、オービスのように速度オーバーで切符を切られることはありません。
トラフィックカウンターを頭上や地面に埋め混んでいるおかげで「お、渋滞ならサービスエリアに寄っておこう」「速度を落として慎重に進もう」など、運転手の心構えができるんですね。
計測器のない場所では交通管理隊が判断している
実は、全ての道路に2km感覚でトラフィックカウンターの設置があるわけではありません。
そのため、自動の計測ができないエリアでは『交通管理隊』という人たちが道路管理センターに渋滞情報を届けています。
みなさんが一度は見かけたことのある、ゆっくりゆっくり走る黄色いパトロールカーですね。
交通管理隊の人たちが24時間365日、高速道路を巡回してくれてるおかげで、計測器のない区間もタイムリーに渋滞情報を知ることができるのです。
渋滞情報を活用して、渋滞に備えよう
渋滞の時間の目安を知っておく
渋滞は大きく分けると3種類です。
『事故渋滞』『工事渋滞』『交通集中渋滞』
よく大型連休などで起こるのは『事故渋滞』と『交通集中渋滞』の2つ。
渋滞を抜けるおおよその時間の目安は『10㎞の渋滞=1時間』といわれてます。
大型連休でよく起こる渋滞の長さは30㎞〜50㎞。数字を聞くだけでゾッとしてしまいますね……。
【電話で聞ける】日本道路交通情報センター
カーナビがない場合、問い合わせるのも手です。
日本道路交通情報センター(通称:JARTIC(ジャティック))
全国の一般道路〜高速道路の渋滞や交通状況を24時間(5分更新)で提供してくれる機関。
音声ガイダンスは24時間対応。
直接オペレーターさんに質問することができます(問い合わせが集中した時は音声ガイダンス)
営業時間
平日:6:40~19:00
土: 7:00~19:10
日:8:30~17:00
全国共通ダイヤル:050-3369-6666
HP:https://www.jartic.or.jp/
【アプリで見る】Googleマップ
地図アプリだとサクッと利用できますね。
Googleマップで渋滞情報を確認する方法は4ステップ。
①Googleマップアプリを起動
②右上の四角形のマークをタップ
③『交通状況』をタップ
④マップ上に3色の線が表示される
これで完了です!
色の意味は、
緑:空いてる
黄:やや渋滞
赤:渋滞
スマホユーザーのGPSから集めた過去のデータを元に「流れがいつもより遅い……これは渋滞だ!」「ここで渋滞になっているということは、この先の◯号線も渋滞かもしれない!」と予測を立ててお知らせをしてくれています。
まとめ
今回の記事では、
渋滞の基準・渋滞情報を調べている仕組み・渋滞にかからない予防法をご紹介しました。
今の時代も、全自動ではなく、24時間体制で人が動いてくれているのですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。