フローリングがいつの間にか汚れで黒ずみを起こしていることありますよね。
賃貸の場合、自分が気にならないなら「このままでいいか」と思ってしまいがち。
でも実は、場合によっては退去時に『原状回復費』として多額を請求されるケースがあるんです。
退去時のフローリング補修の相場としては、範囲が狭ければ8000〜30000円、広ければ6万円かかることも。
それが『自然損耗』なのか、住んでいる側の『過失』なのか。そのジャッジに明確な基準はなく、大家さんによっては請求される、といったケースが一般的です。
今回はそんな危ない橋を渡る前に、黒ずみの原因、その対策、自分できる方法、予防について解説していきます。
フローリングの黒ずみの原因とは
カビ
フローリングの上に、ラグやカーペットを敷いているとカビが繁殖することがあります。
特に梅雨〜夏にかけては要注意。
カビが発生しやすい環境は、温度25~30度。湿度60~80%。東京の梅雨〜夏にかけてがこの環境にあたります。
皮脂汚れ
足裏の汗や皮脂によって黒ずみが起きているケースです。
人間の足裏には、1平方センチメートルで300個もの汗腺があるといわれています。
1平方センチメートルって、成人女性の足の小指の第一関節までもないスペースですね。
そして多い日は両足で1日200mlほどの汗を分泌する日もあるそうです。
スリッパを履かない家庭では特に起こりやすい黒ずみでしょう。
油汚れ
調理の時に飛び跳ねた油が蓄積して黒ずみになっているもの。
キッチン周りに起こりやすい汚れです。
この油はフライパンから飛び跳ねたものだけではなく、調理の油が含まれた煙(油煙)が空気を舞うことでも起きます。
「油が当たってないはずの換気扇や壁が黄ばんでいる」なんてこともよくありますよね。
これは油煙に、さらにホコリが混ざったせいで、ねっちょりとした黄ばみ・黒ずみとして密着してしまっているの状態なのです。
黒ずみを綺麗にする方法!
できれば、今家にあるもので解決するとベストですよね!
簡単に黒ずみを解消できる方法をご紹介します。
はじめに中性洗剤で掃除してみよう
バケツに薄めた中性洗剤を入れて、雑巾で拭く方法です。
配分は『水2ℓ に対して、中性洗剤小さじ1』ほど。あとは雑巾で固めに絞り、拭いていきます。
フローリングは水に弱いため、最後は乾拭きをしてドライな状態に仕上げましょう。
エタノールでこすってみる
エタノールはアルコールの一種です。
濃度により、
・無水エタノール
・エタノール
・消毒用エタノール
と3種類に分かれます。
今回の掃除に使うのは、ご自宅にある手洗いの消毒液で対応可。
エタノールには油を溶かす作用があるので、噴射して雑巾で拭くことで油汚れの黒ずみを浮かすことができます。
塩素系のカビキラーは使わないこと
お風呂場の黒くなったカビにも活用できるお手軽カビキラーですが、塩素系漂白剤には色素を分解する作用があります。
そのため、床が痛むだけでなく、噴射したその箇所だけ白く漂白されてしまうことも。
一度漂白されてしまったフローリングは元に戻すことができないので要注意。
エタノールと中性洗剤で落ちなかった汚れは業者に頼むのも1つの手です。
業者に頼んだ方が良い汚れの場合
どんな汚れだと業者が必要か?
これまでに紹介した方法は、年数が短く、進行度が低い黒ずみへのアプローチでした。
しかし「長年経過している」「汚れの種類」によっては、業者を利用した方が手っ取り早く解決できます。
ここでは、洗剤もエタノールも効かない「汚れの種類」について解説します。
木目のカビ
木目に浸透してしまった黒ずみはなかなか落ちません。
年数が経っているほど、床と汚れの密着が強くなってしまうからです。
犬の尿
ペットの尿は、足裏の汗より断然強力です。
尿に含まれるアンモニア成分が、フローリングのワックスを通り越し、下の材料にまで深く染み込んでいる場合があります。
賃貸でシミを残したまま退出する場合は、床の張り替え料金を請求されます。(平均1畳3〜6万円)
その費用と比べると業者にシミ消しをしてもらったほうがよっぽどリーズナブルなのです。
ワックスの剥離
ワックスの劣化が起き、そこに汚れが付着したもの。
この場合、部分的にするとワックスをかけると、ワックスが残っている箇所との厚みの差ができてしまうため、床全体の剥離が必要になります。
剥離と新たなワックスがけをDIYでする場合、
①剥離剤を塗る→②時間を置く→③こすり洗いをしてワックスを落とす→④雑巾で拭き取る→⑤水拭きをする→⑤乾燥させる→⑥掃除機をかける→⑦ワックスを塗る→⑧乾燥させる
といった工程が必要。
ワックスが分厚かった場合には、①〜③を繰り返した上、カーボンや金属ヘラで削る作業も必要になります。
床に向けてかがんだ姿勢が何時間も続くのはなかなか過酷ですよね。
DUSKIN(ダスキン)のフロアクリーニングだと、フロアクリーニング 6帖9,409円(税込)〜。
面倒な方や足腰が弱い方には、業者を利用するのもおすすめです。
こまめに掃除して黒ずみを防ごう
床の黒ずみは「皮脂」「油」「カビ」のどの原因だったとしても、こまめに気にかけて掃除することが対策となります。
皮脂や油の黒ずみなら、毎日フローリングワイパーで床をサッと拭くこと。
カビの黒ずみなら、エアコンの除湿機能を使う・換気をして湿度を下げる、といったことが予防につながります。
1番大事なのは、汚れが浸透する前に早めに対処することですね。
今回はフローリングの黒ずみの原因・対処法・予防策についてご紹介しました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。